桃林春秋をご覧頂きありがとうございます。
與兵衛桃林堂にまつわる、小さな情報をお伝えしております。
ご無沙汰、失礼致しておりました。早いもので九月になりました。一度訪れた涼しさはどこへやら、厳しい残暑、蒸し暑いこの一週間です。一月前には、夏休みのある子ども達が羨ましいと思っておりましたが、この時期になると、手をつけないままの宿題や新学期の試験など…遠い自分の子ども時代を思い出しても、冷や汗が出る思いです。
８月のあいだ、当地八尾でも盆踊り、河内音頭の櫓が至るところで上げられて、お祭りが催されました。先日、河内音頭発祥の地、常光寺さんのお祭りを覗きにいってみますと、ゲスト出演されている河内家菊水丸さんのお姿が…。ひと際大きな歓声に迎えられて、先日の小店の河内音頭の夕べでも披露していただきました「九代目横綱」を、三条史郎さんの太鼓、石田雄一さんのギター演奏に合わせて歌われました。菊水丸さんの音頭に聞き入る人、名調子に乗って踊り込む人…河内の夏の風景を楽しませて頂きました。
「九代目横綱」は、宮城県・気仙沼出身の力士、後に九代目横綱となる、秀ノ山雷五郎の大関昇進と結納をかけた大一番にまつわる、義理人情に溢れたエピソードを音頭にされたものです。秀ノ山の対戦相手の力士の母の愛情、秀ノ山の人としての温かさ等、勝ち負けを超えた人のつながりを名調子で教えてくれるお話でした。お盆には、岩手県・大槌町で開かれた「第一回三陸海の盆」でもこの音頭を披露してこられたそうです。沢山の人々が特別な思いで迎えた今年のお盆、亡くなられた人を偲ぶ行事でもある盆踊りや音頭ですが、生きている私達にも例年通りにお祭りができる有難さを気づかせてくれたように思います。
しばらく続く暑のおかげで、季節の生菓子は、生の水羊羹、わらび餅、そして笹巻ういろうを販売しております。
笹の香りがさわやかなういろうは、一つ 200円（消費税込み 210円）です。
